※これはフィクションです。
未来人の手記
20××年ある計画が実行され、とある一国が滅びた。
その国は神の国と言われ、世界で最も尊敬される国の一つ。
計画は一斉に行われた。
計画とは一国に集中攻撃するというもの。
3つの攻撃手法が特徴。
1つめ。大陸間弾道ミサイル。もちろん核搭載。
主要都市だけでなく、国土丸ごと焼き尽くした。
2つめ。AIを搭載したRPA人間ロボとドローンが事前に網の目のように配備されており、不気味な合図とともに一斉に稼働した。
ミサイル攻撃で生き残った人間を一人残らず消し去る。
3つめ。それらの攻撃は太陽の黒点運動が異常な時に実行された。
つまり、上記2つの攻撃をより効果的にするために通信障害のタイミングで実行された。
もはや復興の機能もマヒさせられた神の国は、焦土となった。
人も建造物もありとあらゆる生命体とモノがこの国から消えた。
しばらくすると、宇宙服のようなものを着た占領軍が衛星通信の端末を手に、大量に押し寄せる。
こうして神の国は滅んだ。
その計画は太陽の黒点運動にちなんで「プロミネンス計画」と呼ばれている。
歴史の教科書にわずかに記載された、はるか1億年以上前の記録だ。
今でも人はプロミネンスが異常活動するたびに不安な気持ちになるのは遠い過去のDNAに刻まれた習性なのかもしれない。